涙が止まらない
寝よう寝ようと、思って、
パソコンを閉じて、
電気を消して、
お布団に入った。
涙が止まらない。
毎日毎日、家で1人で過ごす時間。
ブログを書きなぐる時間。
好きな手仕事や料理をする時間。
夫の帰りを待ち、1人で過ごして、
どれだけの時が過ぎただろう。
友達と会うこともなくなって、
趣味のアカペラもやめて、
運転ができない時や顔がパンパンの時は家からも出られず、
目が見えなくなっていく恐怖に、
手が震えて文字すら書けなかった。
未だに、家に一人でいることが多い日々。
寂しくて、心細くて、
いつ、再発するのか分かりもしない恐怖。
原因が分からないから対策も何も出来ない。
また、歩けなくなるのだろうか。
また、腹水が溜まるのだろうか。
また、点滴を24時間続ける治療をする日々、
カーテンの中で1人食べるごはんの毎日、
髪の毛は抜けて、顔や身体は毛だらけで、顔は腫れて、ニキビでボロボロのままなのだろうか。
お化粧をする気持ちも、オシャレをする気持ちもへし折られ、出かける気持ちもバッサリ切り落とされるかのような、気持ちになるこの見た目。
お風呂に入る度に、髪の毛がごっそり抜ける。
入院しても、同じ病気の人はいない。
腎臓内科に行っても、お年寄りの糖尿病の人ばかり。
つらいのは私だけじゃない、
わかってる。
わかってるよ。
不幸のヒロインになっても仕方ないんだ。
でも、つらいんだ。
病気になる前の私を知ってる友達は、みんな驚いたように目をまんまるくして話をする。
「すごく調子悪そうだね」って。
わかってる。
わかってないけど、わかってる。
そうやって言われて、病気だったんだった。
そう……忘れていたことに気づくこともある。
つらい気持ちに気づくこともある。
つらい気持ちを、自然と押し込めるのは得意なんだ。自分も気づかないくらい手早く押し込めるの。
「星屑ビーナス」「everlasting snow」を聴いていたら、涙が止まらなくなったの。
泣かせてくれて、ありがとう。
つらいなんて、思えなくて、
言う相手もいなくて、
言っても、どうしようもないから。
つらいと言っても、どうしようもないのはわかってるから。
怖い、つらい、そんな気持ちは、そっとしまっていたのか、捨ててきたのか、隠していたみたいで、メロディに引き出されて、涙が止まらないの。
私の、ここの世界だけで、私に向けて書くよ。
ちゃんと、つらい気持ちも大切にするから。
泣けるときに、泣けたときに、
ちゃんと、感じるから。
夜景見ながら、涙をこらえたのはよくなかったかな。
今は、視界もぼやけて、
世界がぼやけて見える。
「誰そ彼時」を見たかったのは、
私は、泣きたかったんだろう。
おしゃべりしたい。
お仕事したい。
友達に会いたい。
泣けないのなら 歌をとまりぎとし
鳥を今宵傍に 重ねた声をそっと風に乗せる
遠き冬の君に
大丈夫。
ちょっと、疲れちゃっただけだから。
それだけだから。